シンポジウム「未来へ投資する社会へ」

 今日、「頑張ろう、日本!」主催のシンポジウム「未来へ投資する社会へ~エネルギー自治、循環型社会」に参加しました。

 第一部は、以下の3人のゲストのお話で始まりました。

1.太田昇、真庭市長による「再生可能エネルギーによるまちづくり」

2.中島浩一郎、銘建工業(株)代表取締役社長による「バイオマスタウン真庭の挑戦」

3.諸冨徹、京都大学教授による「再生可能エネルギーで地域を再生する」

 これまでのシンポジウム等で、エネルギー自治については、長野県飯田市の市民ファンドを活用した、おひさま進歩エネルギー株式会社を中心とした太陽光発電事業について学ぶ機会がありましたが、今回、初めて参加された真庭市長と中島銘建工業社長のお話は、大変、興味深いものでした。これからのまちづくりの一つのお手本となるような、その取り組みについて少しご紹介します。

 岡山県の真庭市は、ベストセラーとなっている藻谷浩介著「里山資本主義」で紹介され、最近、大変、注目されている自治体ですが、バイオマス杜市をめざして、「バイオマスタウン真庭」の取組みを行っています。

 少子・高齢化、人口減少が著しい中山間地において、1993年から若手リーダーたちが「21世紀の真庭塾」を立ち上げ、真庭市の将来都市像を徹底的に議論したそうです。そして、“無いもの探しではなく、あるもの探し”のまちづくりを追求した結果、西日本一の木材集散地域という土柄を生かして未利用材や間伐材、製材端材等を活用し地域内外の木質資源をチップ化して、地域関係団体で構成する新会社「真庭バイオマス発電株式会社」を設立しバイオマス発電事業に取り組みました。

 また、最近では、木質バイオマスの高付加価値化を目指し、セルロースを微粒子にしたセルロースナノファイバーの研究開発によるバイオマスファイナリー事業という新事業を創出しています。

 さらに、真庭市と真庭観光連盟が連携して、急増するバイオマス事業や関連施設の視察者への対応を図るとともに、真庭地域の取り組み全体を情報発信する戦略として、平成18年12月から、「バイオマスツアー真庭」をスタートさせました。

 その他、「バイオマスタウン真庭」推進パートナー企業との共同事業として様々な取り組みを行っています。

 第二部はパネルディスカッション。パネリストは日本の環境経済学の第一人者の先生方。植田和弘 京都大学教授、諸冨徹 京都大学教授、寺西俊一 一橋大学教授。

 そして、様々な再生可能エネルギー事業やまちづくりを実践している、おひさま進歩エネルギー(株)原社長、中島銘建工業(株)社長、そして太田真庭市長という素晴らしいパネリストにより、再生可能エネルギーを軸に地域自治をどのように育んでいくのか? 再生可能エネルギーを推進するためには、ソーシャルイノベーションが大切ではないか? 再生可能エネルギー事業をどうとらえるか? 地域の中で担い手づくりをどのようにしていくのか?等、様々なテーマで議論され、大変有意義なシンポジウムとなりました。会場には前田元国土交通大臣や根元野田市長も参加されていました。

 また、シンポジウム終了後の懇親会では、新たな人的ネットワークが広がり、大変楽しい一時を過ごすことができました。今後は、今日、新しく出会った方々との連携を図っていきたいと思います。

 

 


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