「放射性廃棄物等撤去請求事件」第2回口頭弁論

 今日、午前10時より松戸地裁で『放射性廃棄物等撤去請求事件』の第2回口頭弁論があり、私も原告の一人として参加してきました。

 最初に、被告である千葉県の答弁書に対する反論が行われ、次に原告の住民代表から意見陳述がありました。

 その中では、「私たちが裁判を起こした理由は、3市が一日でも早く指定廃棄物を持ち帰り、私たちが安心して暮らせる環境を早く取り戻せるよう、千葉県に対し一時保管施設を早急に撤去することを命令して頂けるようお願い申し上げます。」と切実な訴えがありました。

 手賀沼終末処理場は、手賀沼の埋め立て地で、横を手賀川が流れ、その先には利根川が流れる低湿地です。

 我孫子市の洪水ハザードマップでは、利根川の堤防が決壊した場合、浸水深5メートル、揺れやすさマップでは、我孫子市直下の地震を想定した場合、震度6.2強、我孫子市で最も強い揺れの地域、液状化危険度マップでは、液状化の可能性『極めて大きい』地域、建物全壊率マップでは、建物の全壊率『30%以上』の場所にあります。

 実際、3.11の時には、近くの布佐地区で液状化による甚大な被害が発生、また、昨年の台風26号の時には、同じく布佐地区で床上・床下約400棟の浸水被害が発生しています。

 我孫子市で最も危険な場所に、8000ベクレルを超える高濃度放射性物質を含むごみ焼却灰(指定廃棄物)が526.12トン保管されています。(ごみ焼却灰の他に8000ベクレルを超える下水道汚泥焼却灰が550トン保管されているが、これは最終処分場ができるまでこの場で保管することになっている。)

 そして、保管施設も27.2m以上の風が吹けば破れる可能性のある安易なテント倉庫にフレコンパックというビニール製の巾着型の袋に詰められて保管されています。

 住民は、最近頻発している大型台風や竜巻等の自然災害に対しての危機管理が十分になされていない保管状況に対して大変心配しています。

 また、大変危険な指定廃棄物を保管するにあたって、千葉県は十分な説明責任を果たすこともなく、強引に進めた住民無視の姿勢は看過できるものではないとしています。

 これまで、千葉県との話し合いの場を求めて、総務省の公害等調整委員会に調停も求めましたが、住民の安全性に対する最低限の要求も顧みない県の姿勢により不調に終わり、仕方なく今回の訴訟となりました。

 危険なものを最も危険な場所から撤去するために、国の最終処分場ができない場合でも、千葉県と搬入3市が協定書で約束した平成27年3月末までの保管期限を厳守し、最終処分場ができない場合は、自分の市に持ち帰るための準備をするように住民は強く求めています。

 今日の口頭弁論にも、大勢の住民・支援者が参加し、法廷はいっぱいになりました。自分たちの安全・安心な生活を取り戻そうと、また、自然災害により保管されたいる指定廃棄物が飛散して広域的な放射能汚染を引き起こすことのないように、まさに当事者意識をもって取り組んでいます。

 この問題について、5月29日(木)19:30~19:58 NHK「クローズアップ現代」で放送予定です。ぜひ、ご覧いただき自分事として考えていただきたいと思います。


お問合せ

メモ: * は入力必須項目です


連絡先

〒270-1108
千葉県我孫子市布佐平和台2-18-10

TEL/FAX 04-7139-8859


ツイッター